Microsoft Word用プラグインソフト!製品化は2010年度中の予定!
近年、米国医学図書館(NLM)が提唱するDTD(雑誌論文の電子的な出版・保存・交換に係る標準モデル)化の動きが加速しているのだが、日本でも、英文論文誌の電子化の普及により世界標準となっているXMLデータを生成することが重要となっている。
なぜなら、電子ジャーナルに掲載されている論文は、PDF、テキスト、HTMLなど様々なデータで構成されているため、そうしたデータを作成するのには大きな労力が必要であり、時間とコストがかかることがネックとなっているからだ。
*XMLとは、拡張可能なマーク付け言語。マークアップ言語。メタデータを用いてデータの記述ルールを定義可能な言語であり、SGMLをウェブ向けに簡略化して改良したものをいう。
こうした背景があって、論文の質を高め、編集、公開といった作業の効率化を進めるためのシステム開発に印刷会社などの企業が乗り出した。今回紹介する株式会社アトラス(以下、アトラス)もその企業の一つであり、XML作成支援ツール「XML ToolWorks(R)(XMLツールワークス)」を開発して、日本の学協会および学術系の電子出版企業向けサービスとして導入・提供している。
今回、新たに製品開発するのが、NLM DTDに準拠したMicrosoft Word用プラグインソフト「WXA」である。
WXA(Word to Xml for Article)アトラスが開発する「WXA(Word to Xml for Article)」とは、Microsoft Word2007で作成された投稿論文の最終原稿(著者最終原稿)ファイルからNLM DTDに対応したXMLを作成するプラグインソフト。
Word上から最終原稿にタイトルや著者名、引用文献などの位置をマウス操作で設定することによりXMLを簡単に作成することができるのが特徴。
XWAの概要また、引用文献を文献情報提供サイトへ自動的に検索させることも可能。Wordに記載された引用文献を自動的に解析、その結果を利用して文献情報提供サイトへ文献有無の問い合せを自動的におこなう。問合せの結果、文献が存在する場合はリンクが発生し、確認することができるという。
製品開発は2010年製品化の目処は2010年度中だそうなので、製品化が実現すれば、出版会社、印刷会社、または個人研究者は、ますます作業の効率化を推進することができるだろう。
株式会社アトラス詳細リリース(PDF)