
新刊ビジネス書情報誌『TOPPOINT(トップポイント)』は、1万名以上の定期購読者を対象とした定例の読者アンケートを行い、2018年下半期「トップポイント大賞」(第29回)を決定した。
GAFAの問題点を浮き彫りに
大賞に輝いたのは、『the four GAFA 四騎士が創り変えた世界』(スコット・ギャロウェイ 著/東洋経済新報社)。
世界で最も影響力がある企業、「GAFA」 ―― グーグル(G)、アップル(A)、フェイスブック(F)、アマゾン(A)の強さの秘密と、4社が世界にもたらす脅威について明らかにした一冊である。
GAFAが提供している製品・サービスを知らない人は少ないだろう。メディアや他のビジネス書では、4社のビジネスモデルを称賛する記事が数多く見受けられる。
しかし、同書はそんなGAFAを「ペテン師」と評し、彼らが情報や利益を独占することで生じる問題点を浮き彫りにしている。
今回投票者からは、「普段からGAFAのサービスを便利に利用しているが、これほど全世界的に影響力が広がっているとは想像以上だった」「GAFA 4社の狙いと動き、そして今後の懸念が理解できた」といったコメントが寄せられたという。
こうしたことから、GAFAの影響力や今後生じうる問題を改めて考える上で、本書が一助となったことがうかがえるとしている。 (慶尾六郎)