
河出書房新社は10月27日 リン・ディン著「アメリカ死にかけ物語」を刊行した。
見過ごされた底辺の人々を描いた傑作ノンフィクション
ホームレス、ドラッグ中毒、アル中、退役軍人……アメリカの路上で出会った、見過ごされた底辺の人々。たまたま出会った彼らから、心の奥底にある真の声を聞き出し、鮮やかに描いた傑作ノンフィクション。
日本版刊行に際し、ディンが新たに「日本の読者へ」「トーキョー・ドリーミング」という章を、またディンを敬愛してやまない作家の川上未映子さんが、約15枚にわたるエッセイ「『アメリカ死にかけ物語』によせて」を書き下ろした。
リン・ディンは1963年、ベトナム、サイゴン生まれ。ベトナム戦争末期の75年、偽名を使いベトナムを脱出、アメリカに居住。各地を転々とした後、フィラデルフィアに定住した。
事務員やペンキ職人など様々な職業に就く一方、詩や小説の執筆、朗読活動に取り組み、2007年、詩集『Borderless Bodies』(未邦訳)でAsian American Literary Awardを受賞、一躍人気作家として名を馳せました。2018年、計36年住んだアメリカを離れ、今はベトナムに在住している。 (慶尾六郎)