
一般社団法人アニマル・リテラシー総研(ALRI)は、アニマルセラピーの基礎知識をまとめた、「動物介在介入(AAI)の基礎知識 ~失敗しない活動のために~」の販売を3月19日(月)に開始した。
動物介在介入とは?
日本では、人間の医療や福祉の場面に動物を介在させる活動を指して、「アニマルセラピー」という言葉がしばしば用いられている。しかし、この用語自体が曖昧で正確さに欠ける言葉である。
動物を介在して何かをやること全般を指す、国際的に用いられている用語は、「アニマルセラピー」ではなく、「動物介在介入(Animal Assisted Intervention, AAI)」。
AAIは大きく分けて1) 動物介在療法(Animal Assisted Therapy, AAT)、2) 動物介在活動(Animal Assisted Activity, AAA)、そして3) 動物介在教育(Animal Assisted Education, AAE)に分類される。
動物介在療法は人間の医療の中で活用される補助療法で、特定の医療目標を掲げて、人間の医療の専門家の指示のもと行われる。
一方、動物介在活動は、特定の医療目標をかかげず、医療・福祉施設の入所者のレクリエーションとして行われる動物の触れ合い活動。
さらに、動物介在教育は、特定の教育目標を掲げ、教育現場において動物を介在させる活動を指す。アニマルセラピーという用語は、曖昧にこれら動物の「癒し」を人の役に立てる活動のことを指して用いられることが多いが、このガイドブックでは、このような基礎的な用語の整理や理論も丁寧に解説されている。
ガイドブックの特徴
ガイドブックは、動物介在介入の専門家の30年に及ぶ現場での経験を集約し、動物、ハンドラー(動物を連れて活動する人間)や施設の評価など、動物介在介入の取り組みを始める際に検討すべき事項や、動物介在介入の効果や歴史をわかりやすく整理している。
販売価格は4,000円(税込4,320円)。(慶尾六郎)